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20代半ば、人生に迷える子羊の読んだ本・気になる本

【おすすめ!】人生に迷う20代半ば男が選んだ名作 ⑧ | 湯本香樹実『夏の庭 The Friends』

人生に迷える20代半ば男です。人生に迷いまくってます。「こんな仕事続くのかな」「定年までの長い間の人生これでいいのかな」「定年ってあるのかな」と不安に駆られた自分が「読んで良かった!」と思える本を紹介していきます。

 

第八回はコレ

湯本香樹実『夏の庭 The Friends』

 

湯本香樹実さんの作品は多くは読んでいないのですが、自分の印象としては、物語に大きな山場があり、読んでいてハラハラして読む手が止まらない!というものではありません。じっくり読んで、自分だけに響く言葉を探すのが楽しい、そんな宝探し的な要素のある作品が多いと思います。

 

まずはあらすじをご紹介~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 小学6年生の夏、主人公とその友達は人が死ぬ瞬間を見てみたいという好奇心から、町の外れにあるおじいさんを見張ることにした。初めは、見張っている主人公達も少し警戒して、見られているおじいさんもそんな子ども達に憤慨しながらも、段々と交流を深めていく、優しいという言葉が似合う物語。

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あらすじを書くだけで優しい気持ちになれそうです。荒井由美子さんの『やさしさに包まれたなら』を聴いたときを彷彿とさせます(完全に個人的な意見)。

 

主人公達は少年らしい好奇心(あまり趣味がいいとは思えませんが)からおじいさんを見張っていましたが、人との交流があまりなかったおじいさんは初めは疎ましく思っていた子ども達がくるのが段々と楽しみになってきました(すでにあらすじに書きましたが)。

 

正直、このあらすじだけで物語としては十分に理解できるものですが、実際に子ども達とおじいさんの交流は「ハートフル」という言葉がよく似合います。

 

こういう物語は意外に説明というのが難しい、と書いていて感じます。どうしても、書く言葉が軽くなるような気がしてきますので、多くは書きません。

 

少年少女時代のみずみずしい感性というものを思い出したい方には、ぴったりだと思います。自分はどんな子どもだったのだろう、どんなことに興味をもっていたのだろう、子どもなりにどんなことを考えていたんだろう、たまにはこういうことを思い出してみるのも、今の自分を見つめ直すいいきっかけになるかもしれませんね。

今の生活に疲れていたり、自分が好きになれない方は、この本で自分が嫌いとかそういうことすら考えずに全力で生きていたころをぜひ思い出してください。

 

 

もし、人生に迷っているあなた(迷っていないが面白い本を見つけたあなたも!)が「良かった!」って思える本があれば、ぜひコメント欄で教えてください!