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20代半ば、人生に迷える子羊の読んだ本・気になる本

【おすすめ!】人生に迷う20代半ば男が選んだ名作 ② |奥田英朗『イン・ザ・プール』

人生に迷える20代半ば男です。人生に迷いまくってます。「こんな仕事続くのかな」「定年までの長い間の人生これでいいのかな」「定年ってあるのかな」と不安に駆られた自分が「読んで良かった!」と思える本を紹介していきます。

 

第二回はコレ

奥田英朗イン・ザ・プール

 

松尾スズキさん主演で映画化もされており、主人公の伊良部一郎が主役として他にも二作あるハートフル(?)なコメディ。

 

まずはあらすじをご紹介~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

伊良部総合病院の地下室にある神経科を、様々な悩みや症状を抱えた患者が訪れ、主人公がその悩みを解決していくお話。ただ、患者の悩みがはたから見たらそこまで深刻なのか深刻でないのかよくわからないうえに、主人公の人格がはなはだ型破り。医者というより、自分の欲望にどこまでも素直な子供みたい。ただ、欲望は子供らしからぬもの。

そんな型破りな主人公が、患者と一緒になって(というと聞こえはいいが)、悩みを解決していく。

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初め読んだときは「面白くて暇つぶしにはぴったりだ」と思うくらいであったが、読んでいてハッとすることもなかなか多かったですね。

 

特に、主人公は型破りで子供じみた精神の持ち主なので、周りの目を気にしたりせず、悩みに対しても直球ど真ん中で解決していこうとします。

 

多分、人間は色々なことで悩んでいるし、悲しいことに当の本人がどこまでも深刻に悩んでいることも、その深刻さの3分の1ほども周りは理解できないですよね。まぁそれは仕方ないことだし、自分も他人の悩みに全力で親身になれるかといえば、そうでもないですし。そんな悩みに一緒になって、シンプルな解決策を提示したり、一緒に解決してくれる人っていうのは、案外周りにいないですから、読んだ人は「こんな人がいてくれたらなぁ」って思うと思います。

 

人間って見栄はっちゃうし、その見栄が悩みの本質を隠したり、悩みの解決の妨げになったり。そんな見栄をとっぱらってくれる人がいたらなぁ、って思います。

 

たまに無性に「ドラえもぉ~~~~ん」って叫びたくなるのは、こんな気持ちなのかな、と脈絡もなく頭に浮かびます。

 

人生に指針を与えてくれるわけでも、どこかに導いてくれるわけでもないですが、悩みに悩み、頭もガチガチ、肩も常時いかり肩の疲れた人の力みをそっとほぐしてくれる、そんな本です。

 

もし、人生に迷っているあなた(迷っていないが面白い本を見つけたあなたも!)が「良かった!」って思える本があれば、ぜひコメント欄で教えてください!