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20代半ば、人生に迷える子羊の読んだ本・気になる本

【おすすめ!】人生に迷う20代半ば男が選んだ名作 ④ | 原田マハ『生きる ぼくら』

人生に迷える20代半ば男です。人生に迷いまくってます。「こんな仕事続くのかな」「定年までの長い間の人生これでいいのかな」「定年ってあるのかな」と不安に駆られた自分が「読んで良かった!」と思える本を紹介していきます。

 

第四回はコレ

原田マハ『生きる ぼくら』

 

原田マハさんといえば、芸術家をモチーフにした作品が多いですよね。少し前に本屋で『楽園のカンヴァス』や『暗幕のゲルニカ』などがおススメのコーナーに並んでいるのを見た方も多いのではないのでしょうか。

 

まずはあらすじをご紹介~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 いじめからひきこもりとなった青年が、唯一頼りにしていた母が突然いなくなってしまう。母が置いたものは、少しの生活費と年賀状の束。その年賀状の中から、昔大好きだった祖母のものを見つけ、そこに書かれている驚きの内容から、祖母のもとに行こうと決意する。そこで会い変わってしまった祖母、そしてそこで出会った女性との三人での生活が始まる。

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タイトルや文庫本の裏表紙にあるあらすじでぶっちゃけ「あっ、よくありそうな青年の更生物語だ」と悟りました。でも、作者が作者で、『楽園のカンヴァス』では最後に、自分の体の鳥肌が総立ちしてスタンディングオーベーションしましたし、『本日は、お日柄もよく』では力強くも優しい物語が自分の涙腺に破壊の限りを尽くしたのを覚えていたので買いました。

 

前半の三分の一あたりで、「やっぱ、よくありそうな青年の更生物語だ」と若干残念な気持ちがしました。まぁ河童もときには流れるでしょう、と。

 

しかし、段々惹きつけられるんですね。祖母の家で会った女性の変化やこの物語では数少ない大学生、それも典型的な都会の勘違い意識高い系(ちなみに自分も大学のとき、田舎の意識高い系でした。書いてみると田舎と意識高い系ってなんだか矛盾してみる印象受けます)の投入で少しずづ面白くなってきました。

 

正直、めちゃくちゃ面白いというわけではありません。主人公が人とのつながりや米作り、仕事を通して立派になっていくというところはもちろん予想通り。

 

でも、こういう物語ってやっぱり読んだ後は優しい気持ちになれますし、とりあえずダメでも頑張るんだ!って気持ちが湧きますよね。辛い人にそっと寄り添ってくれる本だと思います。

 

 

もし、人生に迷っているあなた(迷っていないが面白い本を見つけたあなたも!)が「良かった!」って思える本があれば、ぜひコメント欄で教えてください!